2022年08月20日

英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《11》【解説】

富士山 三国峠 静岡.jpg

早朝、秋の虫の音が聞こえましたキラキラ.gif

ハッピーハート.gif(笑い)

今日の日記のテーマは
「英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《11》【解説】」


今回は風俗喜劇

今回の英文も前半【1】だけでは
何の話かわかりにくいですよね60.gif

しかし後半【2】を読むことで
【1】の意味が分かってきます。

ほとんどの英文は全体的に
一つの論理が通っているので
全体を正しく読めれば
内容は理解できていきます337.gif

【質問】の解答

(1) 【1】② itは 文法的に何のitでしょう? (日本語で)

  答え:状況のit

(2) 【2】⑤ resigned glance の意味は何でしょう?(日本語で)

  答え:あきらめたような眼差し

  このことから、Budge(バッジ)の話はどのように感じるものと
  推測できますか?(日本語で)

  答え:とても退屈なもの

(3) この英文の場面(A)は何でしょう? 
  また 登場人物 (B) は誰でしょう?(日本語で)

  答え:(A)パーティー

      (B)  彼女
         彼女の夫    Budge(バッジ)
         主人(ホスト役)Carroll(キャロル)
         Louis(ルイス)
         Susan(スーザン)

(4) ⑦ は 文法的に何話法でしょうか?(日本語で)

  答え:中間(描出)話法

(5) ⑦ the point at the end の意味は何でしょう?(日本語で)

  答え:おち

(6) ⑦ he hadn't been amused の後には何が省略されているでしょう?
  (英語で)

  答え:by Carroll

【解説】

【英文の種類】エッセイ(随筆)

書き手の随想(思ったこと・感じたこと・考えたこと)を思うがままに
書き記した文章

【小説・物語文(ストーリー)読解の鉄則】
 
 1 人物チェック! who(だれ) 
 2 場面チェック! when(いつ), where(どこ) 
 3 展開チェック! what(何)  
            Why?(なぜ) How?(どのように)  
 
 小説・物語(ストーリー)は人物を中心に場面&話が展開する! 

      特に主人公の心理表現に注意する!
 
 3つの順序を考慮して読むこと!

  1 Time    (時間) 始めから終りまでの出来事を列挙する
  2 Place   (場所) 目的地への説明など
  3 Sequence (論理) 順序や配列を示す一連の表現
 

 (注) これは、論説文、評論文、エッセイ(随筆)でも大切な考え方です!

(注)日本語訳は英語の語順に従って
   カタマリで原則的に左から右に訳して、
   同形反復は並列して解説しています


【 】は段落、○は英文の数です

[ヒント] 【1】②・③のoneはjoke(冗談)です

【1】

①“Please God,”     【直接話法】
 「お願いだから 神様」

 she whispered to herself.
 彼女 ささやいた ~へ 自分自身
 =who (=心の中でささやいた)

【読解鉄則】 話法 (narration)
 直接話法:直接表現が2つある場合は、“ ,” S said. “ .”  
                       → 
 (注)句読点に注意
  2文の間に、SVが挿入されます!


②“Don't let it be the one
     → S´  → P´  
させないでください 状況のit もの  『どんな?』
         (=joke)

 このitは「状況のit」
 特に指すものはありません

【読解鉄則】 SV(=使役動詞)O
 第5文型 SVOは、O(目的語)とC(補語)に必ず
 S´→ P´(意味上の主語→述語)の関係がある!
 S let O V(原形不定詞)…「SはOにさせる」
   → S´→ P´


    the Englishman
    イングランド人 
      and

about  the Scotsman   in the railway carriage,
~について スコットランド人 ~の中でか  客車
      and      
    the American
    アメリカ人

【読解鉄則】 A and B  同形反復(=共通構文)
 等位接続詞(and, but, orなど)を見つけたら、
 何と何(語と語、語句と語句、節と節、文と文)をつないでいるか?
 (注)比較対象は『 同種類(=カテゴリー)&文法上「同形反復」 』!
 (参考)同形反復は並列して解説しています


【読解鉄則】 非人称のit (Impersonal‘it’)・状況のit(Situation‘it’)
 ①【時間】
  用例 What time is it? ―It is three.(何時ですか?3時です)
 ②【天候】
  用例 It looks like rain. (雨になりそうだ)
 ③【距離】
  用例 It is three miles from here.(ここから3マイルです)
 ④【明暗】
  用例 It gets dark early at this time of the year.
     (1年の今頃は暗くなるのが早い)
 ⑤【温度】
  用例 It was very cold and windy that morning.
     (その朝はたいへん寒くて風が強かった)
 ⑥【事情】
  用例 There was nothing for it but to wait for her.
     (彼女を待つよりほかにしかたがなかった)
 ⑦【構文】seem, appear, look, happenなどの動詞の主語として使われる
  用例 It seems that he is sleepy.(=He seems to be sleepy.)
     (彼は眠そうだ)
 状況のit(Situation‘it’)
 ⑧【状況】話し手と聞き手にはわかっているその場の漠然とした状況を指す

  用例 Who is it? ―It’s me. (どなたですか? 私です)
  この英文は、⑧です!

 
          the old lady
           老婆
 the one about    and    ,
          the parrot
  もの ~について  オウム
 (=joke)

  nor
 ましてや~ない

 the one about the couple
   もの ~について カップル
  (=joke)

   arriving at the seaside hotel on their honeymoon night!
   到着した  海辺のホテル  ハネムーンの夜!
   ※ 形容詞句 前の名詞(the couple)を修飾(=説明)!

③ I'll settle for any of the others,
 私 ~します よいとします いかなるもの その他のもの
  (=そのほかのものならなんでもよしとします)

 settle [動] レベル:2 英検:準2級以上の単語
      学校レベル:高校1年以上の水準
      TOEIC® L&Rスコア:350点以上の単語
      大学入試:センター試験対策レベル
 【自動詞+前置詞 (for) ~】
  〔不満足なものに〕同意する,〔…で〕よいとする,手を打つ 〔for〕.
  用例
  I want $20,000 for my car and I won't settle for less.
  車は 2 万ドルで売りたいと思っている, それ以下ならご免だ.
  Why should such a well‐educated man settle for being a butler?
  あんな学のある人がどうして召し使い頭などに甘んじているのだろう.

 but
 しかし

please, please merciful God,
どうか どうかお願いです  慈悲深き神様 

(Do) not (let it be) one of those three―
省略    省略
~ない       ひとつ それら3つ
(=この3つだけはやめてください)
          

【読解鉄則】 省略
 省略は、一度出てきた語(句)の反復を避けるために起こる!
 省略が起こっている英文は、必ず省略語(句)を補って理解すること!


【読解鉄則】 A(ダッシュ)― 
 A(核心的内容)― B(具体的な内容) 
 (注)意外性や期待感を持たせた情報を追加する場合

 

I can't bear it.”
    →
私 ~できない 耐える それ」
(=我慢ができないのです) (=one of those three)

 【1】を読み終えた段階で、この英文の状況はほとんどわからないですね。

 このような最初が漠然とした英文は、読み進めるうちに
 次第に状況がわかってくるものです。
 手がかりを探し全体の内容理解につなげていきましょう。


【2】
① Her husband Budge,
  彼女の夫  バッジ
        =who

 sitting opposite to her at the table,
 挿入
 座っている ~の向かい側に 彼女 ~で テーブル
           =where

【読解鉄則】 , 挿入 ,  (コンマによる挿入)
 用法は、接続副詞挿入句・節を入れる!


 cleared his throat.
   →
 たんを取り除いた のど
(=咳払いをした)

② Her whole body became rigid at the sound.
 彼女の全体のからだ なった 硬直した ~に その音
  (=彼女の全身はこわばった)

  彼女の夫 Budge の咳払いの音 ⇒ 妻の全身がこわばる

  咳払いは何かの合図なのでしょうね

With a great effort
 M(文頭副詞)
 やっとの思いで

   took a cigarette
   V1
    →
   取る  タバコ
she  and        .
   lit it
   V2
    →
 彼女 火をつけた それ 
(=a cigarette)

 彼女は精神的も肉体的にも緊張しているようです

④ Some of the general conversation died away
  いくつか 一般的な会話    次第に静まって

 into polite attentiveness.
 ~へ 礼儀正しい注意深さ
       ?

 the general conversation ⇒ polite attentiveness
 (一般的な会話)       (礼儀正しい注意深さ)

 一般的な会話がどのように変わっていったのでしょう?

 polite は相手の気持ちを思いやり,
 礼儀をわきまえている気持ちを表わすので、
 消極的に「失礼にならないような」の意にもなります


 コンテキスト(=前後関係)より
 「とりとめのない会話」から
 「相手の話に耳を傾ける配慮」に変わったのですね


  attentiveness [名] レベル:15
  (1) 油断しないこと、注意を払うこと、注意力
  (2) 〔相手に〕気を遣う[配る]こと
  用例 We appreciate your attentiveness
     to our requirements and quick responses.
     私たちの要求に対する配慮と素早い対応を感謝致します。

⑤ She was aware, wretchedly aware,
     =     挿入
 彼女  気づいて 哀れなさまで 気づいて  『何に?』

 of the quick, resigned glance
 ~に 素早い あきらめたような眼差し

  that Louis exchanged ● with Susan.
    ルイス 交わした ~と スーザン
   =who         =who
          (注)● 名詞の欠落!

【読解鉄則】 関係詞(=関係代名詞 or 関係副詞) 
 前の名詞(=先行詞)を 説明する節(=形容詞節)の先頭にくる語
 (注)関係代名詞が導く節内は、名詞の欠落(●)がおこる!


バッジが咳払いをしただけで、妻の彼女は全身をこわばらせ、
ルイスとスーザンの二人は素早くあきらめたような眼差しを
交わした

このことからバッジの冗談はよほど退屈なのでしょう(笑い)

⑥ She looked at her host Carroll,
              同格
 彼女 目を向けた ~に (客をもてなす)主人 キャロル
   (=見た)    =who

 leaning forward politely,
 体を乗り出し 前方に 礼儀正しく

 his good-looking face (being) blank.
             省略
    ハンサムな顔      ぽかんとした

【読解鉄則】 being (or having been)の省略
 分詞構文  M(副詞)付帯状況
 being (or having been) は、よく省略される!


 この英文の状況は、

 場面:パーティー 

 登場人物:主人(ホスト役)Carroll(キャロル)
      彼女
      彼女の夫 Budge(バッジ)
      Louis(ルイス)
      Susan(スーザン)の5名

 ということがわかりました

⑦ Carroll was kind;   【中間(描出)話法】 
 キャロル  = 親切な

  

【読解鉄則】 A;(セミコロン) 
 ;(セミコロン) ,(カンマ)よりも大きな分離を示す
 独立した2つの節を結び付け、関連性を強調する
 A;(セミコロン)
B「具体的説明」
 (注) の内容は密接な関係がある!

   

Carroll understood;
キャロル わかっていた

his manners were dictated by his heart―
 彼の態度  = 指令されて ~によって 彼の心

   

【読解鉄則】 A(ダッシュ)― 
 A(核心的内容)― B(具体的な内容) 
 (注)意外性や期待感を持たせた情報を追加する場合

 

he wouldn't hurt Budge's feelings for the world;
       →
彼 ~ないだろう 傷つける バッジの気持ち 絶対に
(=Carroll)

 

【読解鉄則】 A;(セミコロン) 
 ;(セミコロン) ,(カンマ)よりも大きな分離を示す
 独立した2つの節を結び付け、関連性を強調する
 A;(セミコロン)
B「具体的説明」
 (注) の内容は密接な関係がある!

  

     listen appreciatively
     耳を傾ける 感謝して
he would  and            ,
     laugh at the right moments
彼 ~だろう 笑う ~で 良いタイミング
(=Carroll)

 saving his loudest, most convincing laugh
 取っておく 最も大声で 最もなるほどと思わせる笑い

 for the point at the end,
 ~のために 核心  最後の
   (=冗談や落語のおち)

 and

Budge would never know,  →レポート文
           →
バッジ ~だろう 決して~ない 知る    『何を?』
     (=決してわからないだろう)

never remotely suspect for an instant, →レポート文
          →
 決して~ない 全然 うすうす気づく ほんのつかの間  『何を?』
(=ほんのつかの間でも、うすうす気づくことはない(だろう)

【読解鉄則】 レポート文 
筆者の思考、発言の内容をthat節・wh節・if節(=名詞節)などで表現する文!
(参考)「節」とは大きな文の一部として使われる「文」のこと。


     remotely [副] レベル:12 英検:1級以上の単語
     (1) 遠く(離れて).
     (2) 関係が薄く.
      用例 be remotely related 関係が薄い.
     (3) [しばしば否定文で] およそ[全然](…でない).
      用例 He isn't even remotely serious.
         彼は全くまじめではない.


that he hadn't been amused (by Budge).
               
  彼 ずっと~ない 楽しむ (~によって バッジ)
  (=Carroll) (=ずっと楽しんでいなかった)


 自分の話にキャロルがずっと楽しんでいなかったことに、
 夫であるバッジは決してわからないでしょうし、
 ほんのつかの間でも、うすうす気づくことはないだろう


【読解鉄則】話法 (narration)
 中間話法(描出話法):直接話法でも間接話法でもない中間的な話法

 (参考)小説や随筆に現れる作者の心理描写の手法、修辞法のひとつ!
 ☆2つのパターン
 (1)伝達動詞がある場合

    How does a fish get air? You will ask.
    (どのようにして魚は空気を手に入れるのだろう? あなたはたずねるだろう。
 (2)伝達動詞がない場合 (=描出話法)
     At midnight there was a light tap on her door.
    Who could it be?
    She began to feel uneasy, for she was sure
    there was no one else in the house.   
    (真夜中に彼女の家のドアを軽くたたく音が聞こえた。
     誰だろう?彼女は不安を感じはじめた。というのは、
     家の中には他には誰もいないことは確かだったから。
)  
  ※この英文では(1)のパターンです!

以上で、英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《11》【解説】を終わります (^.^)

【追伸で~す】

さて、今日も
気前よく(笑い)
上気元で顔晴りましょう(^.^)

 今日はいい日だ!

8月20日

ついてるレオさん

posted by ついてるレオ at 09:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 生きる知恵 | 更新情報をチェックする
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