2022年07月30日

英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《8》【解説】

丘の風景 美瑛 北海道.jpg

新しいトイレットキラキラ.gif

絶好調638.gif

ハッピーハート.gif(笑い)

今日の日記のテーマは
「英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《8》【解説】」


今回は新聞記事

ただし、編集者の署名入りの
エッセイ風の記事です337.gif

【質問】の解答

(1) 【1】① ライサ・ノズエヴァは、プーシキン広場の地下道を破壊した
     爆発音を直接聞きましたか?(日本語で)

  答え:いいえ、聞いていません。

(2) 【1】② blast は何の単語の言い換えでしょう?(英語で)

  答え:explosion

(3) 【2】⑤ “guests of the capital”は、なぜ引用符がついている
      のでしょう? (日本語で)

  答え:モスクワに避難してきたチェチェン人をモスクワ市長自身が
     公の場で皮肉、嫌味をこめて「客人」と言った

(4) なぜチェチェン人がこのような厳しい取り締まりを受けたのでしょう?
  (日本語で)

  答え:1999年9月にモスクワで起きたアパート連続爆破事件の犯人は
     チェチェンのイスラム原理主義者とされていたから。

(5) 【3】―以下は、モスクワ市長に対してどのような態度の
     あらわれでしょう?(日本語で)

 答え:批判の態度


【解説】

(注)日本語訳は英語の語順に従って
   カタマリで原則的に左から右に訳して、
   同形反復は並列して解説しています


【 】は段落、○は英文の数です

[状況]
2000年8月6日付の、モスクワでの地下道爆発事件を扱った
ロシアの英字新聞の記事です。

【1】

When Raisa Nozhuyeva heard about the explosion
 M(文頭副詞)
 ~とき ライサ・ノズエヴァ 聞いた ~について 爆発

 that ● tore through the Pushkin Square underpass,
    破壊した ~を通して プーシキン広場の地下道
  (注)● 名詞の欠落!

【読解鉄則】 関係詞(=関係代名詞 or 関係副詞) 
 前の名詞(=先行詞)を 説明する節(=形容詞節)の先頭にくる語
 (注)関係代名詞が導く節内は、名詞の欠落(●)がおこる!


she felt a pang of fear for her two sons.
  →
 彼女 感じた 激痛 恐怖 ~に対して 彼女の二人の息子
(=Raisa Nozhuyeva)  【感情・趣味・適性などの対象】

   pang [名] レベル:7 英検:準1級以上の単語
        学校レベル:大学以上の水準
        TOEIC® L&Rスコア:730点以上の単語 
        大学入試:難関大対策レベル
    [C](可算名詞)
    (1) (肉体上の)激痛,さしこみ 〔of〕
      用例 hunger pangs=pangs of hunger 空腹痛.
    (2) (心の)苦しみ,傷心 〔of〕.
      用例 feel the pangs of conscience
         良心の呵責(かしやく)を覚える.

(It is) Not that they were anywhere near the blast;
  省略
(それ)  ~ない 彼ら いた どこか ~の近く 爆発
(=a pang of fear)  (=her two sons)      (=explosionの言い換え)

 

【読解鉄則】 A;(セミコロン) 
 ;(セミコロン) ,(カンマ)よりも大きな分離を示す
 独立した2つの節を結び付け、関連性を強調する
 A;(セミコロン)
B「具体的説明」
 (注) の内容は密接な関係がある!

【読解鉄則】 代名詞・指示語
 代名詞(it, they, them, one(s),など)は「何を受ける?」
 指示語(this, these, that, those, both, such など)は「何を指す?」
 必ず文中の英語でチェックする!


   

they were sitting right next to her.
彼ら   = 座っていた まさに 隣  彼女
(=her two sons)     (=Raisa Nozhuyeva)

③ Nozhuyeva had a different concern:
        →
 ノズエヴァ もった  異なる心配  『どんな?』

         A『抽象』

【読解鉄則】 A:(コロン) 
 A(核心的な内容)⇒B(具体的な内容) 
 コロンの後ろに続く節は、①説明 ②リストの列記 ③引用(=直接話法)
 ここでは①説明の用法です!
 A『抽象』からB『具体』の流れをつかもう!


 B『具体』 

that
=同格名詞節

【読解鉄則】(抽象)名詞+that SV…
 that(接続詞)以下は同格名詞節!
 (抽象)名詞の内容を説明している! 
 (参考)「節」とは大きな文の一部として使われる「文」のこと!


  she
  彼女
 (=Raisa Nozhuyeva)
  and
 her sons
 彼女の息子

 ―recent refugees from Grozny―
  挿入  
  ―最近の避難民 ~から グロズヌイ―

【読解鉄則】  挿入― (―(ダッシュ)による挿入)
 用法は、挿入句・節を入れる!
 (参考)コンマ(,)や括弧(  )よりも「強調」や「思考の分断」を表現する!


would be turned into scapegoats
~だろう  = 変えられる ~へ 身代わり

  scapegoat [名] レベル:10 英検:1級以上の単語
           学校レベル:大学院以上の水準
         [C](可算名詞)
         (1) 【聖書】 贖罪(しよくざい)のヤギ
          《古代ユダヤで贖罪の日に人の罪を負わせ荒野に放したヤギ》.
         (2) 他人の罪を負わされる人,身代わり,犠牲 《人》.
          用例 be made the scapegoat for…
              …の身代わりにさせられる.

 by angry Moscow authorities.
 ~によって 腹を立てている モスクワ市当局

【2】

① Chechens in Moscow well remember
               →
 チェチェン人  モスクワ よく 覚えている

the aftermath of last September's apartment house bombings,
    余波       昨年9月のアパート連続爆破事件

 aftermath [名] レベル:11 英検:1級以上の単語
      [C](可算名詞)[通例単数形で]
      (1) 二番刈り.
      (2) (戦争・災害などのあとの)状態,余波.
        用例 the aftermath of (a) war 戦争の余波.
       〔戦争などの〕直後の時期 〔of〕.
        用例 Fires broke out
           in the aftermath of the earthquake.
           地震の直後に火災が発生した.

when

     were forced to reregister with the police
     V1      →P´ 
      = 強いられた  再登録する ~に 警察
they   and                     ■.
S´                document checks
                  書類の調査
    were subject to constant   and
     V2            searches
彼ら  = 受けなければならなかった 絶えず続く 家宅捜索
(=Chechens in Moscow)             (注)■ 副詞の欠落!

【読解鉄則】 A and B  同形反復(=共通構文)
 等位接続詞(and, but, orなど)を見つけたら、
 何と何(語と語、語句と語句、節と節、文と文)をつないでいるか?
 (注)比較対象は『 同種類(=カテゴリー)&文法上「同形反復」 』!
 (参考)同形反復は並列して解説しています


【読解鉄則】SVO to V [行動促進型] の受動態
 第5文型 SVO to V は、O(目的語)と to V に必ず 
 S´→ P´(意味上の主語→述語)の関係がある!

 S force O to V   「SはOに強いてさせる」 【能動態】
   →  S´→ P´
 S be forced to V 「Sは~するように強いられる」 【受動態】
 S´     → P´
 (注)受動態は能動態の文のO(目的語)をS(主語)にした文!
 

  【語法】S be forced to V
  ①「Sは強制されて~する」

   用例 He was forced to confess.
      彼は無理やり自白させられた
  ②「Sは~せざるをえない」
   用例 I was forced to accept his offer.
      私は彼の申し出を受け入れざるをえなかった
   ※ この英文は①の意味です!

【読解鉄則】 extra information(=追加、補足情報)
 SV…, when SV
 文が終わる ⇒ (その時)… (注) ■ 副詞の欠落!

 先行詞「時」の追加及び補足説明をあらわす!
 (参考)学校文法では、関係代名詞の「非制限用法」or「継続用法」!

② Officials kicked Chechen children out of school
      →
  市当局 追い出した チェチェン人の子どもたち ~から 学校

 if their parents lacked Moscow registration.
 もし~なら 両親 なかった モスクワ市の住民登録

③ Nervous landlords evicted them.
            →
  おびえた家主 立ち退かした 彼ら 
            (=Chechens)

 evict [動] レベル:11 英検:1級以上の単語
 【他動詞】〈借地人などを〉
  (法律の力で)〔…から〕立ち退(の)かせる,追い立てる 〔from〕.
  用例 evict a person from his home 家から人を立ち退かせる.

④ And,
 そして

according to human rights organizations,
M(文頭副詞)
 ~によれば    人権擁護団体

        drugs
        薬物 
police planted  and    on dozens of innocent Chechens
    →   weapons
警察 隠した  武器  ~に 何十人の無実のチェチェン人

in order to incriminate them.
~ために    罪を負わす    彼ら 
(=Chechens)

       incriminate [動] レベル:13
       【他動詞】
       (1)〈人に〉罪があるとする,罪を負わせる.
       (2) (証言などによって)〈人を〉有罪にする。

⑤ That crackdown was formally kicked off
  その取り締まり = 正式に 始められた  

       crackdown [名] レベル:11 英検:1級以上の単語
       [C](可算名詞)
       〔違法行為などの〕取り締まり; 締めつけ,弾圧 〔on〕.

 by Moscow Mayer Yury Luzhkov,
 ~によって モスクワ市長 ユーリ・ルゾコフ

          reregistration
          再登録 
who ● called for   and
          a crackdown
   求めた   取り締まり
 (注)● 名詞の欠落!

【読解鉄則】 extra information(=追加、補足情報)
 SV…, who ● …
 文が終わる ⇒ (その人は)… (注) ● 名詞の欠落!

 先行詞「人」(=ひとりに決まる名詞)の追加及び補足説明をあらわす!  
 ※ ここでは「挿入用法」です!
 (参考)学校文法では、関係代名詞の「非制限用法」or「継続用法」!

  on “guests of the capital”
  ~に 「客人  首都」

【読解鉄則】 斜字体(italics) 
主な用法は 
 ①語句の強調 ②新聞・雑誌名、書名、船名、歌名など ③外国語をとりあげる
 ここでは ①語(句)の強調 です!


  guest(s) は、普通は「招いた客」を意味しますが、
 「他国人、異国人」という意味があります(今では使われない)
  
  コンテキスト(=前後関係)より
  モスクワに避難してきたチェチェン人を
  モスクワ市長自身が公の場で皮肉、嫌味をこめて「客人」と言ったのでしょう。
  

immediately after the apartment house bombings.
  直ちに  ~の後     アパート連続爆破事件

 1999年9月にモスクワで起きたアパート連続爆破事件の犯人は
 チェチェンのイスラム原理主義者とされていたので、その直後から
 チェチェン人に対してこのような厳しい取り締まりをしたのですね。

 正しい英文解釈のためには、『英語力+常識』が必要です。
 そして、コンテキスト(=前後関係)を正しく捉えるには、
 英米の歴史、宗教、文化、社会などをある程度知らなければなりません。


【3】

① So many Chechens had a sense of déjà vu Tuesday
            →
  多数のチェチェン人 もった 感覚  既視感 火曜日

   déjà vu [名] [U](不可算名詞)
   【心理】 既視感
   《初めて経験したことが以前にも経験したように感じられる錯覚》
   [フランス語 ‘already seen' の意]

when,

mere hours after the explosion,
挿入
ほんの数時間 ~の後 爆破

Luzhkov declared that →レポート文
ルゾコフ 宣言した 

Chechens were behind it ■
チェチェン人 いる 背後の それ 
(=the explosion)  (注)■ 副詞の欠落!

 

【読解鉄則】 レポート文 
 筆者の思考、発言の内容をthat節・wh節・if節(=名詞節)などで表現する文!
 (参考)「節」とは大きな文の一部として使われる「文」のこと。



【読解鉄則】 extra information(=追加、補足情報)
 SV…, when SV
 文が終わる ⇒ (その時)… (注) ■ 副詞の欠落!

 先行詞「時」の追加及び補足説明をあらわす!
 (参考)学校文法では、関係代名詞の「非制限用法」or「継続用法」!

【読解鉄則】 A(ダッシュ)― 
 A(核心的内容)― B(具体的な内容) 
 (注)意外性や期待感を持たせた情報を追加する場合

 

―a conclusion (that) investigators have yet to reach ●.
         省略   
  結論       捜査員 まだ~ない  達する
               (=まだ達していない)
         (the policeの言い換え)      (注)● 名詞の欠落!

【読解鉄則】 関係代名詞の目的格の省略
  関係代名詞の目的格(which, whom, that)はよく省略される!
 名詞 + [(that) S(名詞) V ●…](=形容詞節)イメージする!
      省略      (注) ● 名詞の欠落!


 ―以下は、警察はまだその結論に達していないということですから、
  モスクワ市長に対して批判の態度をあらわしています。

以上で、英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《8》【解説】を終わります (^.^)

【追伸で~す】

英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《9》鉛筆.gif
次回、8月2日(火曜日)紹介予定です

さて、今日も
気前よくキラキラ.gif(笑い)
上気元で顔晴りましょう(^.^)

  今日はいい日だ!

7月30日

ついてるレオさん 


posted by ついてるレオ at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 生きる知恵 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック