2022年07月02日

英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《4》【解説】

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今日の日記のテーマは
「英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《4》【解説】」


今回は、自伝(Autobiography)

英文を正しく読むためには
省略されているものは何かを
つかむことが大切です

【質問】の解答

(1) ①の英文 A; (セミコロン)Bは、
  ① A⇒B(具体的な説明)でしょうか? 
  ② 筆者の心に浮かんだことがAとBでしょうか? (数字で)

  答え:②

(2) ②の英文 than was likely

  省略を補って英文を書き換えましょう。 (英語で)

  答え:than it was likely to be solidly rooted in truth

  were the biographer dependent on existing sourcesは、
  文法上、どうして倒置されているのでしょう? (日本語で)

  答え:ifの省略による倒置

(3) ③ our lives as they really were の意味は何でしょう? (日本語で)

  答え:私たちの人生の実際の姿

(4) ④ 挿入節 as this would perhaps now be understood は
  文法的にどのような役割(=働き)をしているでしょう? (日本語で)

  答え:【名詞限定のas】で形容詞節を導く役割(=働き)

(5) ⑦ the need はどのような要求だと推測できますか? (日本語で)

  答え:出版社側の「書き直して欲しい」という要求

   my need は筆者のどのような要求だと推測できますか? (日本語で)

  答え:筆者が生涯の真実に基づく記録を残したいと思う要求

【解説】

(注)日本語訳は英語の語順に従って
   カタマリで原則的に左から右に訳して、
   同形反復は並列して解説しています
 

[状況]
アメリカの文芸批評家 Diana Trilling(1905-96)の晩年の自伝です。
同じく文芸批評家である夫の Lionel Trilling(1905-75)についても
書かれています。

Not long after Lionel's death,
 M(文頭副詞)
 ~ない 長く ~の後 ライオネルの死
 (=ライオネルが亡くなってまもなく)

it occurred to me that
仮S        真S  
  浮かんだ ~へ 私 

【読解鉄則】 end weight
 長い主語[S]は、it [仮S=仮主語(形式主語)] に置き換えて、
 文の後に置く[真S=真の主語]!


in our current spate of biographical writing
M(文頭副詞)
 私たちの時代の流行っている 多数  伝記の執筆
 (=伝記の執筆がとても流行っている時代で)
 
 spate [名] レベル:11 英検:1級以上の単語
 (1) [C](可算名詞)《主に英国で用いられる》 大水.
   用例 in spate 〈河水が〉はんらんして 《★無冠詞》
 (2) [a spate]〔言葉などの〕ほとばしり 〔of〕.
  用例 a spate of words ほとばしり出る言葉.
   多数,続発 〔of〕.

I, too, might be discovered as a subject;
私 ~も ~かもしれない 気づかされる ~として 対象



【読解鉄則】 A;(セミコロン) 
;(セミコロン) ,(カンマ)よりも大きな分離を示す
独立した2つの節を結び付け、関連性を強調する
A;(セミコロン)
B「具体的説明」
(注) の内容は密接な関係がある!

この;(セミコロン)では、
 ; (セミコロン)の代わりにピリオドを打って2つの独立した文にしたり、
「,(コンマ)+ and」 で「重文」(=SV and SV)にすることもあるが、
 ; (セミコロン)の方が2つの節の内容の関連性をより明瞭に示すことができる

 

someone going through the documents of our marriage
 誰か   調べる      書類     私たちの結婚 
      ※ 形容詞句 前の名詞(someone)を修飾(=説明)!

 might even perceive that  →レポート文
        →
 ~かもしれない ~さえ 気づく

【読解鉄則】 レポート文 
筆者の思考、発言の内容をthat節・wh節・if節(=名詞節)などで表現する文!
(参考)「節」とは大きな文の一部として使われる「文」のこと。


the two of us together made a more interesting subject
  2人  私たち 一緒 つくる より興味深い題材
   比較対象A 

than either of us alone (did).
            省略
~より どちらか 私たち だけ
   比較対象B

【読解鉄則】比較構文(相対比較) 読解のポイント
 1 比較対象 比較対象は?    Aと
 2 比較基準 何を基準にして?
 3 比較結果 その結果は?    A> or A<
   比較構文は『共通点・類似点』を押さえる!(原則)
   (参考) 対比表現は『差異』を押さえる!


【読解鉄則】 比較構文(相対比較)
比較対象(Aと)つまり 誰(何)とB(何)を比べているのかを押さえる!
A: two of us together
B: either of us alone
(参考) 比較対象 Aとは『 同種類(=カテゴリー)&文法上「同形反復」 』! 


 この英文の ;(セミコロン)

 A 私も対象として気づかされるかもしれない
 B 私たちの結婚の書類を調べた誰かが気づきさえすることは、
   私たちのどちらか1人だけよりも2人一緒のほうが興味深い題材をつくる


 ということなので、の具体的な説明がではなくて、
 筆者の心に浮かんだことが、の2つのことであるということです。

  言い換えれば、

it occurred to me that in our current spate of biographical writing
I, too, might be discovered as a subject, and (it occurred to me that) someone going through the documents of our marriage might even perceive that the two of us together made a more interesting subject than either of us alone.

【読解鉄則】 省略
 省略は、一度出てきた語(句)の反復を避けるために起こる!
 省略が起こっている英文は、必ず省略語(句)を補って理解すること!


 ということになります。

If this should happen,   【仮定法】
  M(文頭副詞)
  もし このこと    起こる
 (=前文の内容)
  (=もし万一このことが起こるなら)

【読解鉄則】 If S should 【仮定法未来】(=反実仮想) 
条件節If S should ~(=条件節) 「もし万一Sが~なら」
  (「未来」の実現の可能性が乏しい仮定を述べる場合)
帰結節の法は自由
(参考)この場合「助動詞の過去形」は現実との「距離感」を示します!


I wanted the undertaking to be more solidly rooted in truth
   →     S´    → P´ 
私 ~してほしいと思った その仕事 (より) 堅実に 基づく ~に 真実 
 (=私はその仕事が堅実に真実に基づいてほしいと思った)

【読解鉄則】 英語の「時(とき)表現の3つのモード」
 ① 時表現がない(=動詞の原形)    【非事実】
   (願望・提案・要求の内容・命令)

 ② 時表現がある(現在形・過去形など) 【事実】(現在や過去の事実)
 ③ 仮定法               【反事実】(話者の仮定、願望)

【読解鉄則】SVO to V [行動促進型]
 第5文型 SVO to V は、O(目的語)と to V に必ず 
 S´→ P´(意味上の主語→述語)の関係がある!
 S want O to V  「SはOに~してほしいと思う」
   → S´→ P

 to V(to 不定詞)のイメージ:「(これから)~すること」
 (参考)to は「→」(=矢印『指し示す』)


than (it) was likely (to be solidly rooted in truth)
   省略         省略
     それ 
  (=the undertaking)

       

 were the biographer dependent on existing sources.  【倒置文】
  V     S     C
   もし  伝記作者  頼る  ~に 現存する資料

  ifの省略による倒置

  =if the biographer were dependent on existing sources

 【読解鉄則】 ifの省略による倒置文

[point] ポイント

     were      Were
If  S  had   ~ ⇔ Had   S   ~.
     Should     Should


用例 
Were I in your place, I would do it at once.
条件節        帰結節
=If I were in your place, I would do it at once.
 (もしあなたの立場なら、すぐにそれをやるでしょう)

Had I known more about his character, I would not have trusted him.
=If I had known more about his character, I would not have trusted him.
(彼の性格についてもっとよく知っていたら、彼を信頼しなかったのに)

Should anything happen in my absence, ask him for help.
=If anything should happen in my absence, ask him for help.
(もし万一私がいないときに何かが起これば、彼に助けを求めなさい)

 than以下は、

もし伝記作者が現存する資料に頼るなら、その仕事はしっかりと
真実に頼る可能性があるより となります

【読解鉄則】 比較構文(相対比較)
 比較対象(Aと)つまり 誰(何)とB(何)
 比べているのかを押さえる!
 A: the undertaking to be more solidly rooted in truth
 B: (it=the undertaking) was likely (to be solidly rooted in truth)
 (参考) 比較対象 Aとは『 同種類(=カテゴリー)&文法上「同形反復」 』! 


【読解鉄則】 従属節内 
従属接続詞(as, than)が導く従属節内では

1 省略 [語(語句)を省く]
2 代用 [代名詞、代動詞に置き換える]
3 倒置 [VSに語順をかえる] がおこるときがある!

※ この英文は①!

 ②の日本語例 

  もし万一このことが起こるなら、伝記作者が現存する資料に
  頼るとしても、その仕事がしっかりと真実に基づく可能性よりも、
  もっとしっかりと真実に基づいてほしいと思った。

There are now few people alive
 M(誘導副詞) いる 今 ほとんど~ない 人々 生きている
  (=生きている人はほとんどいない)

 with even a partially reliable knowledge of
 もつ ~さえ 部分的に 確かな 知識    『何を?』 
 (=部分的でさえ確かに知っている)

 our lives as they really were.
 私たちの人生 ~のような それら 実際に 
        (=our lives)
 (=私たちの人生の実際の姿)  

【読解鉄則】There is S 構文 新情報(New)の導入 2つのパターン
 ① 筆者の主張をサポートする実例の提示、一般的な事実の確認
  (参考)for example「たとえば」、in fact 「実際」、
      indeed「実際」などの語を補って読んでいきましょう

 ② 筆者の主張を提示 (注)however や butを伴う

 この英文は、①のパターンです!



④ We did not have eventful lives,
        →
 私たち ~なかった もつ 出来事の多い人生
              (=波瀾万丈の人生)

 as this would perhaps now be understood,
 挿入
 このこと ~だろう おそらく 今 理解される
  (=eventful lives)
 (=おそらく今現在理解されているだろう)

 この挿入節は、
 直前の名詞 eventful lives(出来事の多い人生)の概念を制限していて
 文法的には、形容詞節になります


【名詞限定のas】[直前の名詞の概念を制限して]
(1) [形容詞節を導いて]
  用例 The origin of universities as we know them is commonly
     traced back to the twelfth century.
     我々の知っている大学の起源は普通 12 世紀にさかのぼる.
(2) [形容詞・過去分詞・前置詞を伴い] 《★多くは成句を参照》
  用例 Socrates' conversations as reported by Plato are full
     of a shrewd humor.
     プラトンの伝える(ところによる)ソクラテスの会話は
     しんらつなユーモアに満ちたものである.

  この英文は、①のパターンです!


【読解鉄則】 代名詞・指示語
 代名詞(it, they, them, one(s),など)は「何を受ける?」
 指示語(this, these, that, those, both, such など)は「何を指す?」
 必ず文中の英語でチェックする!



but                 .
しかし

our private drama had its intensity
          →
私たちの私的なドラマ あった その激烈
(=私生活では、激しいドラマがあった)

In the early eighties,
 M(文頭副詞)
  初期 80年代

 in an initial move to record our personal story,
 M(文頭副詞)
  最初の試み  記録する 私たちの個人的な話

I put on tape some thirty or more interviews
S V         O
 →
私 収めた テープ  30回 もしくは 以上 インタビュー
                新情報(New)

【読解鉄則】 Information Structure(情報構造)
 英文は旧情報(Given) から新情報(New)へと展開する!


【読解鉄則】 end focus
 新情報(New)や長く複雑な構造のものは、文の最後に置かれる!
  

【読解鉄則】 SVO 文の要素の移動!
 他動詞のO(目的語)が新情報(New)として文の後に移動することがある!

 (注)「前置詞+名詞」はM(修飾語)

in which

【読解鉄則】 extra information(=追加、補足情報)
SV…, in which SV…
文が終わる ⇒  (そのモノ・コトのなかで)…

先行詞「モノ・コト」(=一つに決まる名詞)の追加及び補足説明をあらわす!
  (参考)学校文法では、関係代名詞の「非制限用法」or「継続用法」!

I answered questions
私 答えた   質問

    Lionel's    upbringings
    ライオネルの 育ち
     and           ,
    my      educations
    私の      教育

        literary
        文学上の 
    our   and    preferences,
        political
   私たちの 政治上の 好み

about    (and)                  .
~について   省略
       good
       良い
    the  and   turns in our personal fortunes
       bad
       悪い  転機  私たちの個人的な運命

【読解鉄則】 A and B  同形反復(=共通構文)
 等位接続詞(and, but, orなど)を見つけたら、
 何と何(語と語、語句と語句、節と節、文と文)をつないでいるか?
 (注)比較対象は『 同種類(=カテゴリー)&文法上「同形反復」 』!
 (参考)同形反復は並列して解説しています


⑥ I at first thought that →レポート文
       →
   私  最初   思った 

【読解鉄則】 レポート文 
 筆者の思考、発言の内容をthat節・wh節・if節(=名詞節)などで表現する文!
(注) この英文は「S〈モノ・コト〉は~を示している」
(参考)「節」とは大きな文の一部として使われる「文」のこと。



 these in themselves might make a publishable volume.
 これら  それ自体 ~かもしれない なる 出版にふさわしい本  
  (=前文の内容)

When this proved not to be so,
 M(文頭副詞)
 ~とき このこと わかる ~ない そう  
      (=前文の内容)

 I accepted the need―my need―
    →         挿入  
 私 受け入れた 必要 ―私の必要―

 the needはコンテキスト(=前後関係)より
 最初はこれらを題材にして出版にふさわしい本になると思っていたのだが
 このことがそうではないとわかり、筆者が受け入れたことは、
 出版社側から「書き直して欲しい」という要求があったと推測されます

【読解鉄則】  挿入― (―(ダッシュ)による挿入)
 用法は、挿入句・節を入れる!
(参考)コンマ(,)や括弧(  )よりも「強調」や「思考の分断」を表現する!


   start again from the beginning
   始める 再び ~から    初め
 to  and             .
   write this memoir
   書く  この回想録

 my needはコンテキスト(=前後関係)より
 出版社側の「書き直して欲しい」という要求が、
 まさしく筆者が生涯の真実に基づく記録を残したいと思う要求であり、
 両者の要求が一致したということです

以上で、英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《4》【解説】を終わります (^.^)

【追伸で~す】

英文読解【応用編】[11回シリーズ] 《5》鉛筆.gif
次回、7月5日(火曜日)紹介予定です

さて、今日も
気前よくキラキラ.gif(笑い)
上気元で顔晴りましょう(^.^)

 今日はいい日だ!

7月2日

ついてるレオさん


posted by ついてるレオ at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 生きる知恵 | 更新情報をチェックする
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